バグンサ・オルガニザーダ

過日の読売新聞スポーツ欄で興味深い記事を読みました。

以下、その受け売りですが・・・。

「バグンサ・オルガニザーダ」とはポルトガル語で「秩序ある混乱」。

ブラジル史上最も美しいと言われる1982年サッカーワールドカップ代表チーム。ジーコら「黄金の中盤」が戦術に縛られず、個人技や即興的な連係で相手守備を破った。これが「秩序ある混乱」と語り継がれています。

現在でも、この「秩序ある混乱」はブラジル社会全体のキーワードで、「ルールがなかったり壊れたりしても、ブラジル人は機転を利かせて何とかしてしまう」のだそうです。

記事では、警察によるストライキで窓口業務が混乱しているところ、代行人が担当者を見つけ、要領よく事務手続きが進んだ事例を紹介していました。詳細は省きますが・・。

これからが私の思いです。

当社にかの地出身の若者(三世・妻子あり)がいます。15歳にして日本初上陸。その後、見事に複雑怪奇?な日本社会に適応しています。

彼をみていると、現代の平均的な日本の若者とは全く異質な「たくましさ」を感じます。

例えば・・・見知らぬ土地への初運行。普通の若者は不安を口にし、行ったことがある者に事細かに経路を聞きます。まぁ当然ではありますが・・・。よくよく考えてみれば、行ったことのない所の話を聞いても簡単に理解できるわけがないのです。見知らぬ土地なのですから・・・。それでも不安がって詳細を聞きたがります。これも当然なのかもしれませんが・・。

ところが、「バグンサ・オルガニザーダ」の中で育った彼はちょっと違います。

「行ったことがない土地に行くのは楽しい」「行ってみて自分で理解しよう」というスタンス。「混乱」があまり気にならないのか?? それともストレス状態に強いのか?? ある程度のレールが敷かれていないと走れない人が多い日本の若者とは異質なような気がするのです。もちろん、すべての人、若者を一括りにするつもりはないので、あくまで私の体験、私見ですが

何を言いたいか?といえば、「これからの国際競争で日本は外国に太刀打ちできるのだろうか?」という疑念が、当社という小さな社会の中でも生まれてくるのです。

神経の細やかさ、緻密さが日本、日本人の「売り」であることは疑いもないところですが、それが逆に日本人をひ弱にしているのではないかな??とも思います。

この読売新聞の記事を読んでブラジル文化を知り、「彼はそういう社会で育ったからか・・」と大いに納得

私は彼の入社以来、彼を尺度ににして日本や日本人を見つめるようになったところがあるのですが、これがかなりためになるし、私の知的財産にもなっているような気がします。

この小さな会社内でもそう感じれるのだから、外国に行き、その文化を肌で感じることができれば、ものすごい財産になることでしょう!!

そして会社経営、まちづくりなど、すべてのことに繋がるのでしょうね。だとしたら、もっともっと広い世界、社会を知り、勉強したいものだ・・と最近になって痛切に感じています。

ブラジルではこれからサッカーワールドカップ、オリンピックという大イベントが開催されます。楽しみですね!

写真は全く関係ありません。能生の象徴、弁天岩です。スマホですがキレイに撮れました。