先週からスポーツ記事を賑わせていたのが、軟式高校野球の壮絶な延長戦。
これをどうとらえるか・・・。
歴史的勝負と称える意見があれば、かたや選手の健康の問題から批判をする意見も・・・。それぞれです。
私は後者を支持します。
延長50回のゲームだけを見ている方はいいですが、プレーしている選手を見ていると、ちょっと哀れさを感じる人もいたと思います。特にピッチャーの肩、ひじはどうなるのでしょうか??
かつての松山商と三沢の壮絶なゲームを覚えている私からすると、野球の魅力の大きな要素に後がない状態で戦う延長、また劇的な幕切れがあるとは思います。延長でなくても9回裏のサヨナラゲームもそうです。
普通に考えれば、あるいは他のスポーツの常識からすると、そこまでの延長はないし、引き分けの上、抽選で上への進出チームを決めるのが妥当でしょう。どこまでも決着をつけ、サドンデスの延長というドラマ性も練られている・・・野球というのはよくできているな・・・とも思います。
沖縄水産高校時代、甲子園で決勝まで投げ続け、ひじを疲労骨折した元巨人の大野選手や、昨年の安楽選手などの悲劇が近年取り上げられるようになりました。プロ側の論理も働いているのかな??
元巨人の桑田選手は、投球数の制限をするべき、と主張しています。それに対して、公立校ではピッチャーが豊富でないので不利だとか、相手がわざとたくさんのボールを投げさせるようになる、という反対意見も出たりしてなかなか興味深いです。
これほどの熱い意見が出ている中での軟式の延長50回でした。
実は私がより問題だと思うのは、延長50回の準決勝よりも、勝った中京高校にダブルヘッダーで決勝戦を戦わせたこと。夏休みの問題、会場の確保など、色々とあったのでしょうが、それはないだろう・・と思います。
おそらくこの選手たちがプロ入りすることはあり得ないでしょう。だから体を心配する意見が硬式ほど出てこない。
軟式高校野球も主催は高野連なのですね。だとすると、片方に延長15回で再試合というルールがあるのに、片方は延々と戦いを続ける、というのはどうなのでしょう??
高校野球が「教育の一環」であるのなら、選手本位で物事を考えるべきで、ここまでのことをさせてはいけないです。そこにあるのは主催者側、あるいは大人や観戦側の論理が優先されているような気がしてなりません。
夏休み中に終わらせたかった・・と言っても、春や秋の地域の大会は平日でも行っているのですから・・・。
こうして考えると、ノンプロやソフトボールで導入している「タイブレーク」制の導入を検討するしかないのでは?と思います。そうするとテレビ放映もしやすいし、見ている側も終わりの時間を気にしなくていいので・・。
私からすると、野球観戦の一番の弱点は終了時間が明確でないこと。その点、ラグビーとは全く違います。まぁ野球ファンはそれがいいのかな??
選手には拍手を送りたいです よく頑張りました。
体のケアを十分にして、この先も野球を始め、色んなスポーツを楽しめる人生を送ってほしいです